バレンタインデーです!犬のチョコレート中毒についての詳細。
2013年02月14日
本日はバレンタインデーです。
アニウェルのブログでも何度か登場しています。チョコレート中毒。
犬のチョコレート中毒について原因・症状・治療について詳しくまとめます。
<原因>
チョコレートの原料になるカカオマスに含まれているメチルキサンチンの一種である「テオブロミン」。
この呼び名はカカオの学名Theobromaに由来。これはギリシア語で「神の食べ物」と言う意味です。
<発生機序>
犬は人に比べ肝臓でテオブロミンを分解する能力が低い事に起因します。
テオブロミンの半減期(体内での濃度が半分になる時間)は17.5時間。
よって複数回食べたり、大量に食べることにより体内に蓄積され中毒になります。
<症状>
食べてから6-12時間以内に下痢、嘔吐、多飲、といった症状見られます。
さらに進行すると、多尿、呼吸回数の増加、頻脈、高血圧、高体温となり昏睡状態に。
末期では除脈、低血圧となり死亡します。
<中毒量の目安>
犬の中毒量は100-200mg/kgです。240-500mg/kgで致死量となります。
具体的には小型犬が50g位チョコレートを食べると中毒になる可能性ありです。
日本の場合は板チョコ一枚が大体50-60gです。
小型犬は一枚食べたら・・・ですね。
「海外のチョコレート」や「苦みが強いチョコレート」は含有されているテオブロミンも多いので中毒量は当然少なくなります。
参考程度に量を記述しておきます。
明治製菓「ミルクチョコレート」は一枚当たり175mgのテオブロミンが含まれています。
明治製菓「チョコレート効果 カカオ95%」は一枚あたり500mg近いテオブロミンが含まれています。
GODIVAの「ダークチョコレート」は100gあたり559mgのテオブロミンが含まれています。
カカオの量が商品によってはかなり異なることに注目して下さい。カカオの量が大切です。
<治療>
食べた直後であれば嘔吐させて体から出します。
中毒症状が出ていると、その症状に対する対処療法になります。
<結論>
犬にチョコレートはあげない。食べた場合は病院へ。
<参考HP>
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/01/dl/s0114-10j.pdf
夜間緊急、日曜祝日も診察対応。日進市の動物病院。アニウェル犬と猫の病院の渡邉でした。