犬の副腎皮質機能亢進症とは②病態・原因編 (クッシング症候群)
2013年06月23日
前回「犬の副腎機能亢進症とは①」の続きです。
もう少し詳しく。でも分かりやすくを心がけて書きます。
<病態・原因>
副腎という腎臓のそばにあるホルモンの工場から、「グルココルチロイド」というステロイドの一種が沢山出てしまう。
グルココルチロイドの過剰は時に、「免疫力の低下」「筋肉が薄くなる」「多飲多尿」「脱毛」等全身症状に及びます。進行すると、糖尿病や膵炎を併発することもあります。
副腎に「ホルモンを出せ」と命令する場所(脳の下垂体)が原因の場合(下垂体性)と、副腎自体が腫瘍化、あるいは過形成をおこしてホルモンを出しすぎてしまう場合(副腎腫瘍性)の二つのパターンがあります。
<性差> 雄よりも雌の方がなりやすいです。
<年齢> 中年齢から高年齢にかけて多い。
<好発犬種>
下垂体性:プードル、ダックスフント、シーズー、テリア系、ビーグル、ジャーマン・シェパード、ボストン・テリア、ボクサー、マルチーズ
副腎腫瘍性:プードル、ジャーマン・シェパード、ダックスフント、ラブラドール・レトリバー (約半数が体重20kg以上)
次回は診断、治療編です。
夜間緊急、日曜祝日も診察対応。日進市の動物病院。アニウェル犬と猫の病院の渡邉でした。
投稿 渡邉将道