梅雨ですね。犬と猫のアジサイ中毒
2013年05月30日
梅雨入りしまして、アジサイの綺麗な季節になりましたね。
今日、こんなお電話がありました。
Q「犬がアジサイを食べた後、嘔吐を何回もするのですが、大丈夫でしょうか?(大阪弁)」
A「大丈夫ではありません。至急病院へいきましょう。」
おそらく、大阪のアニウェル動物病院にかけたつもりだったのでしょう・・・(汗
アジサイはユキノシタ科の植物。土壌のphで色が変化する事は有名です。
この綺麗なアジサイ。僕の出身地、美濃加茂市の花でもあります。画像は美濃加茂市HPより。
人では比較的中毒物質としては有名です。もちろん動物でも中毒が引き起こされます。
アジサイの葉や茎から3種類の新規青酸配糖体が分離されましたが、それらの詳しい情報はまだ分かっていないようです。
動物の場合は・・・
<原因>
アジサイの葉、茎、蕾に含まれる青酸配糖体 Hydracyanoside A, B およびCの3種類
<症状>
下痢や嘔吐などの消化器症状、心拍数や呼吸数の増加、骨格筋の強い収縮による痙攣や麻痺など。
<治療>
対症療法。胃内に存在する場合は吐かせるか胃洗浄。
<その他>
シーボルトはアジサイの学名をHydrangea otaksaと名づけたが、これはシーボルトの愛人だった長崎の遊女お滝さんに由来していた。後にHydrangea macrophylla と同種だったことが判明。
<参考文献>
Nakamura, S. et al. 2009. The absolute sereostructures of cyanogenic glycosides, hydracyanoside A, B, and C, from the leaves and stems of Hydrangea macrophylla. Tetrahedron Letters. 50:4639-4642.
Palmer, KH. 1963. The structure of hydrangin. Can. J. Chem. 41: 2387-2389.
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夜間緊急、日曜祝日も診察対応。日進市の動物病院。アニウェル犬と猫の病院の渡邉でした。
投稿 渡邉将道