気圧の変化と胃捻転拡張症候群の関係
2015年08月26日
台風が近づきましたね。幸いなことにこの地方の直撃は避けられました。
しかし風や雨は強かったですね。
また、目には見えませんが気圧の変化による体調には注意しましょう。
気圧の変化と体調の関係についてのブログはこちらを「台風が来ました。(台風と低気圧と動物の体調の関係)」
興味深い論文として「1犬群における胃拡張-胃捻転発生の時系列モデル」があります。
胃拡張-胃捻転と気圧の変化による発生確率を調べた物です。以下要約です。
調査結果では胃拡張-胃捻転症候群が発生した日の最高と最低の気圧と、前日の最高気圧の関係には発生確率に正の相関が認められた。
しかし、他の統計解析方法では最小の相違だった。 天候や気圧の変化と危険因子(胃捻転-拡張症候群の)との相互作用については追跡調査をする価値がある。
☆ 気圧の変化も発生率に関係している可能性があるという論文です。あくまで可能性ですが。
他にも水頭症のワンちゃんも気圧が下がってくると調子が悪くなる傾向があるように感じます。(論文はありませんが。)
いずれにしても直接病気を引き起こすことはなくとも、悪化や発生に繋がる「きっかけ」にはなりそうですね。
夜間緊急、日曜祝日も診察対応。日進市の動物病院。アニウェル犬と猫の病院の渡邉でした。
<参考論文>
Michael Levine1, George E Moore. “A time series model of the occurrence of gastric dilatation-volvulus in a population of dogs”.BMC Vet Res. January 2009;5(0):12.
画像は胃捻転拡張症候群のワンちゃんのレントゲンです。拡張型心筋症にも罹患していて胸水も貯留していました。