犬の床ずれ(褥瘡・創傷)治療②

2012年04月16日

前々回の続きです。

傷状態が確認できたので処置に入ります。

今回は深い傷で比較的広範囲に渡り死腔(空間)が存在するので、乾燥を防ぐためと壊死組織の除去の目的でゲル状のドレッシング剤を注入し、その上から小さな穴を開けたラップと余分な浸出液を吸収するシーツを巻きました。

ドレッシング剤とは傷を保護するための物だと思って下さい。保護作用の他にも液体(浸出液)の吸収、壊死組織除去の作用を持つ物などいろいろな種類があります。傷の状態や用途により使い分けます。

創傷治療に大切な事は・・・「傷を乾燥させない。」「消毒しない。」ことです。(他にもありますけど大きなくくりで)

2回来院して頂き同様の処置をさせて貰いました。本人の栄養状態も良いので6日で創がかなり埋まってきました。その後は飼い主様に自宅で治療を継続して頂き、23日目に来院された時点で傷が判らないまでに上皮化していました。

写真は左が経過6日、右が経過23日です。

夜間緊急対応 日曜祝日診察 日進市 アニウェル犬と猫の病院 渡邉でした。

治療6日目治療23日目