耳道切除 (外耳炎を放っておくと)②
2012年05月31日
前回の続きです。
今回の手術では・・・
耳の下(耳道の部分)が非常に腫れているので、腫れた耳道(垂直耳道)を切除。そこから奥の耳道(垂直耳道)を洗浄します。そして耳の穴を本来より下の場所に開口させるプランです。聴力が保存できるメリットがあります。図を参照してください。
しかし、実際は腫れがずっと奥の水平耳道まで続き内耳炎だっただけではなく、さらに石灰化及び線維化していたため耳道全体(垂直耳道・水平耳道)を摘出する事になりました。この手術は耳の道全体を摘出してしまいますので聴力が保存できません。耳の穴があったところは塞がれます。
この症例に限らずある程度症状が進んでいると、すでに聴力自体が破綻している可能性が高いので、耳の汚れや痛みから解放して、生活の質を高めると言う意味では選択する価値があると考えています。
摘出した耳道は腫れと石灰化(石のように固くなる)がすごく、分割して摘出しました。
術後は、採取した膿を検査し効果のある抗生剤を投与しました。現在では耳から膿が出ることはなく投薬もありません。
夜間緊急対応 日曜祝日診察 日進市 アニウェル犬と猫の病院 渡邉でした。