猫と犬の腸重責(ちょうじゅうせき)の原因・治療・予防について。
2013年02月09日
今日は昨日予告した「腸重責」のお話です。
「猫の」と限定しましたが、犬にも当てはまる疾患です。
原因:不明なことが多い。しかし、腫瘍の存在や腸炎、寄生虫などにより引き起こされることもある。
なりやすい種類:犬ではジャーマンシェパード 猫ではシャム猫
年齢:一歳未満で多いがこれは腸炎や寄生虫が原因のことが多い。年齢を重ねてからの腸重責は腫瘍や腸自体の変性を疑います。
診断:腹部触診で固い物が触知できることがある。消化管造影や超音波も有効。
治療:手術で整復します。時間が経っていると重責している部分が壊死してしまうので壊死部分を切り取り状態の良いところ同士をつなぎ合わせます。(腸管吻合術)
予後:再発の可能性があります。また原因が判明したら出来る限り除去する事が大切です。
発生からの時間経過が長いと嘔吐や下痢、食欲不振で弱っていたり、腹膜炎を発症し全身状態が悪化していることもあり危険になります。
若い個体にはやはり寄生虫や下痢を起こす感染症を予防するためのワクチンや駆虫といった予防をする事が大切です。
実際の画像とその図解です。
解りにくくてすみません。
無理矢理腸を上に押し込んだようなイメージが良いかと思います。
画像をクリックで拡大です。(刺激強いです)
夜間緊急、日曜祝日も診察対応。日進市の動物病院。アニウェル犬と猫の病院の渡邉でした。