鼠径ヘルニア (そけいヘルニア)①
2012年08月26日
今回のお話は、股のところが異様に腫れてしまったミニチュアダックスフントの女の子です。
お腹では無く、股のところが左右共にパンパンに腫れていました。幸い、本人は元気ですが、うんこが出にくいときがあると言うことでした。
触ってみると、ぷにょぷにょで痛がる様子もありませんでした。なんとなく、触りたくない物の感触はありましたが・・・。体側に押し戻すと若干は戻りました。
どうやら両側の「鼠径ヘルニア」のようです。
何が出ているのかの確認の為にレントゲンを取ってみると・・・出ていた物は「腸」でした。うんこが出にくいと言うのも納得。
鼠径ヘルニアとは、股の所からお腹の中の臓器・脂肪などが出てしまった状態を指します。「ヘルニア」と言うと腰の椎間板ヘルニ事を連想しがちですが、ヘルニアとは本来ある場所から飛び出て移動してしまった状態のことですのでいろいろな場所で発生します。
避妊手術をしていない雌(若くない歳)や若齢の雄に見られます。
自然発生する病気としてはよくある病気ではありません。いろいろな報告がありますが、おおむね発生率は0.1%位だと言われています。また猫では殆ど発生しません。(ただ、交通事故や喧嘩といった外傷性はまた別のお話になります。)
大きく分けると先天性と後天性に分けることができます。
好発品種は・・・
どうやらまた長くなりそうです。詳しくは次回に持ち越しますね。画像はクリックで大きくなります。
夜間緊急対応 日曜祝日診察 日進市 アニウェル犬と猫の病院 渡邉でした。