鼠径ヘルニア (そけいヘルニア)②
2012年09月01日
鼠径ヘルニア (そけいヘルニア)の続きです。
好発犬種は・・・ゴールデン・レトリバー、ダックスフント、コッカー・スパニエル、バセット・ハウンド、ウエストハイランド・ホワイト・テリア、ケアン・テリア等。
この中でもダックスフント、ゴールデン・レトリバー、コッカー・スパニエルは遺伝の関与が強く疑われています。
先天性の原因としては・・・①股の所にある小さな穴(鼠径輪)自体が大きいこと。②潜在精巣も原因の一つとなり得る。
後天性の原因としては・・・①交通事故や喧嘩などによる外からの圧力による物。②鼠径輪の周囲の筋肉が薄い。③肥満、妊娠、食べ過ぎ、便秘などで腹圧が異常に長時間かかる場合。などがあります。
内容物が戻る場合もあれば、ずっとそのままの場合もあります。出ている物も腸、膀胱、脂肪、子宮、脾臓などがあります。問題は出ている内容物が出口(鼠径輪)で締め付けられていないか?です。
締め付けられている場合を「嵌頓 かんとん」と言います。嵌頓していると痛いです。血が通わなくなってしまいます。この場合は見た目も色が赤や紫色に変色していることが多いです。健康状態にも何らかの影響が出ていることが多く、手術が急がれるところです。
わかりやすい絵にしてみました。クリックしてください。写真も一緒にアップしておきます。
次回に続く。
夜間緊急対応 日曜祝日診察 日進市 アニウェル犬と猫の病院 渡邉でした。