犬のニキビダニ(アカラス・毛包虫症)の治療②
2013年03月24日
一昨日のブログで予告しました犬のニキビダニ(アカラス・毛包虫症)の治療の続きです。
「犬のニキビダニ(アカラス・毛包虫症)」とは・・・
<原因>
犬ニキビダニ 学名 demodex canis 最近は新種のdemodex injaiも見られます。
生後72時間以内に母犬から移ります。健康な犬でも少数ですが見られる常在寄生虫です。
<症状>
痒み、脱毛、ニキビ、色素沈着、発赤、二次的に細菌性の皮膚炎にもなります。
<病態>
発症時期により1年半年齢までに発症すると「若齢性」。それ以降だと「成犬性」に区分されます。
若齢性の場合、限局した発症であることが多くやがて治癒します。約10%が全身性になります。全身性の場合は免疫不全であると考えます
成犬性の場合、何かの疾患(腫瘍や内分泌疾患など)に罹患していたり、免疫抑制剤の長期投与により発症します。
<検査>
皮膚搔爬試験(皮膚をひっかいて虫を検出する)
毛の毛根を調べる。
検出できない場合は皮膚生検(皮膚をくりぬいて顕微鏡で見る)や診断的治療を行います。
<治療>
☆様々な薬があります。どの薬も用量や適応犬種を守らないと中毒症状を起こすことがありますので細心の注意を払って行います。
☆基礎疾患の有無や発症年齢、発症範囲などにより治療方法やその組み合わせが変わってきます。
外用薬(塗り薬)・内服薬・注射薬・薬浴(シャンプー)
比較的長期に渡り治療が行われることが多い傾向です。
画像は当院でよく用いられている注射薬「doramectin」です。
夜間緊急、日曜祝日も診察対応。日進市の動物病院。アニウェル犬と猫の病院の渡邉でした。