大腿骨頭壊死症 レッグ・ペルテス病 LEGG-PERTHES

2013年01月17日

リハビリのブログで予告した大腿骨頭壊死症(レッグ・ペルテス)についてです。

その名の通り、大腿骨の頭(股関節の入っている方)が壊死してしまう病気です。若い小型犬に多く見られます。雌雄差はありません。12-17%で両方の足がこの病気になってしまいます。

原因:大腿骨頭への血液供給が乏しくなることにより骨の組織が死んでしまいます。血液の供給がなぜ少なくなるかは数説が提案されていますがまだはっきりとは分かっていません。ただ、常染色体劣性遺伝にて遺伝します。

症状:足を上げるようになったり、走ったり歩いたりするのを嫌がります。足を伸ばしたり外の方向に向けると痛みがはっきりします。時間が経ていると筋肉が薄くなっていることも。(足を使わない事による筋肉の廃用萎縮と言います。)

診断:レントゲン検査、CT検査で診断できます。初期の場合は骨の変化に乏しいためCTを使わないと確定診断出来ない場合もあります。

治療:大腿骨頭を切り落とす手術が必要です。軽度ならば内科的な保存療法が適用になるかもしれませんが、最終的には外科的な選択を迫られるでしょう。術後は良い経過をとります。

<参考文献>

Gibson KL,Lewis DD,Pechman RD:Use of external coaptation for the treatment of avascular necrosis of the femoral head in the dog, J AM Vet Med Assoc 197:868,1990

Roperto F, Papparella S, Crovace A: Legg-Calve-Perthes disease in dogs: histological and ultrastructuras investigations, JAm Anim Hosp Assoc 28:156,1992

LJUNGGREN, G.L.  Conservative vs surgical treatment of Legg Perthes disease.Animal Hospital,2,6,1966

夜間緊急対応 日曜祝日診察 日進市 アニウェル犬と猫の病院 渡邉でした。