ネコちゃんの下痢の原因は・・・トリコモナスという原虫でした。
2012年01月17日
先日、「下痢がひどい」というネコちゃんが来院されました。
幼いネコちゃんです。家に来て1週間位。二日目から下痢が止まらないとのこと。
飼い主様は何か病気では無いか?と心配されていました。
幸いにも一般状態はOKでした・・・ただ、下痢の症状を呈するので検便すべきだと考えたのですが、持参されていなかったので採便棒で採取した便を検便しました。(下痢や嘔吐の場合は便・吐物を持参して頂くと助かります。)
すると、無数のラセン菌やトリコモナスが発見されました。
「トリコモナス」とは、腸内に寄生する原虫の一種です。
免疫力の小さい子猫などが感染すると腸内で激しく増殖し、激しい下痢を起こす可能性がある寄生虫です。新鮮便の検便で容易に発見できます。
感染は感染便が口から入ることにより感染します。成猫、成犬ではあまり問題にはなりません。
トリコモナスの治療法は、効果のある薬(フェンベンダゾールやメトロニダゾール)を服用する事です。
下痢の状態を改善させ、全身状態を安定させることができるでしょう。
しかし、完全に駆虫する事は難しいと言われています。非常にしつこい原虫です。少数が体内に残ることも。
それでも普通にネコちゃん、ワンちゃんは生きていきます。共生ですね。
人にも感染するので便の取り扱いには注意しましょう。手洗いを忘れずに。
夜間緊急、日曜祝日も診察対応。日進市の動物病院。アニウェル犬と猫の病院の渡邉でした。