お腹がパンパンで苦しそう。犬の胃捻転(いぬのいねんてん)

2013年12月10日

お腹がパンパンで苦しそう。犬の胃捻転(いぬのいねんてん)

ワンちゃんが急に苦しそうで元気が無いと言うことで夜間診療にて来院されました。

もともとは活発なワンちゃんです。飼い主様もこれはおかしい!と感じられたようです。

来院時、やはり元気がありません。全く動こうとしませんでした。

先日の来院時はすごく元気だったので僕としても???です。

胃捻転のレントゲン

胃捻転のレントゲン

また、お腹が異常に大きくなっていたのですぐにレントゲンを撮りました。

左に小さな卵と右に大きなおまんじゅうが確認出来ます。

小さな卵は心臓です。大きなおまんじゅうが腹腔内を占領しています

これがお腹の中で大きくなってひっくり返った胃です。

この状態を「胃捻転拡張症候群」と言います。

もう少し簡単に説明すると、「お腹の中で胃大きくなってねじれて、胃に繋がっている血管や胃に近い臓器の血流も阻害されてしまう。」という病気です。

とても大変だと言うことはイメージしやすいと思います。

文字通り命の危険があるといっても言い過ぎではありません。

飼い主様には命に危険が及び時間がないこと、治療は開腹して胃を元に戻し、再発防止のために固定するしか無いことを説明しました。

ご理解が得られたのですぐに手術を行い胃を元の位置に整復しました。(説明の間に手術の準備を進めておいたのが功を奏しました)

次の日の朝まで待っていたら・・・という病気です。

次回は胃捻転拡張症候群についてやや詳しく。

夜間緊急、日曜祝日も診察対応。日進市の動物病院。アニウェル犬と猫の病院の渡邉でした。