愛知県で発生したエキノコックスについて。
2018年04月11日
愛知県で発生したエキノコックスについて。
3月28日に愛知県阿久比町、南知多町、知多市で捕獲した野犬3匹よりエキノコックスが確認されたとの発表がありました。地図の赤で囲われた範囲です。
2014年にも阿久比町では1例の感染が認められています。
赤で囲まれた地域です。
テレビのニュース等でエキノコックスが報道されお問い合わせが何件かありました。
よく質問される内容をまとめてみましたので参考にして下さい。
2014年の阿久比町で発生した際のブログはこちらです。本文より詳しく書いてあります。
愛知県阿久比町でエキノコックス見つかる。エキノコックスまとめ
Q 犬がエキノコックスに感染した場合の症状は?
A 感染しても無症状です。下痢も食欲不振もありません。しかし、便に含まれる虫卵は人に感染する危険性があるので駆虫薬を投与すべきでしょう。容易に駆虫できます。
☆ 肝臓や肺に寄生して障害を起こします。非常に危険な病気です。人は長い潜伏期間を経て(10年以上の場合も)症状が出ます。
Q 犬はどうやって感染するのか?
A エキノコックスに感染したネズミを食べることによって感染が成立します。
(ネズミの臓器に感染している幼虫を体内に取り込むことにより成立します。虫卵(便に含まれている見えない卵)を食べても感染は成立しません。)
☆ 人は虫卵を口から摂取することのみで感染が成立します。
☆ 人から人へは感染しません。
Q エキノコックスに感染しているかどうかの検査は?
A 犬の場合は糞便検査にて虫卵(顕微鏡でしか確認出来ない)や虫体(虫本体)や片節(虫の体の一部)1mm-4mm位を確認出来たら、専門機関にて検査をすることが勧められています。血液検査では確認することができず、便に含まれている虫のDNAや抗体を検査することにより本当に感染しているかどうかを確認出来ます。
☆ 人は血液検査で感染が確認出来ます。ある程度進行している場合は超音波検査やCT等でも病変が確認出来ます。
日曜祝日も診察対応。日進市の動物病院。アニウェル犬と猫の病院の渡邉でした